3.11

2011.3.11.14:46:18 僕はこの瞬間を感じなかった・・・
2011年の3月に入り僕たちは浮き足立っていた。母校日本大学獣医学科平成3年卒業生の同窓会を藤沢の校舎で3月12日に控えていた。大学の同窓会だが、同級生は全国に散らばっている。卒業後20年の時を経た集まりに胸躍らせていた。
その日の夕方神戸で開業する同級生からメールがあった。
「地震あったけど明日あるんかな?」
僕はこのとき(地震?ニュージーランド関係あるん?)と何のことか解らなかった。
(同年2月22日にNZでも地震があった。) 午後に手術を終え遅い昼食を摂り夜診までのつかの間の休憩中であった。 彼からのメールも気に留めずその日の診療を終え夜のニュースを見ようとテレビのスイッチを入れる。そこに現れたものは・・・

その後それにとどまらず福島の惨事、僕の思考をはるかに上回るスピードで事態は進む、悪い方向へ。
毎日どうしよう、何しよう、何できる?自問自答、悶々とした時が無駄に流れる。
そんな時大学の先輩が単身何の繋がりも無くワゴン車に積めるだけのペットフードを積んで被災地に向かうことを知った。出発から現地での様子をSNSで確認した。応援のメールを打ちながら指が振るえた。福島の高速道路のインターの写真を見て涙が出た。
彼は獣医師として動いたのではなく人として動いたんだ!僕の中で震えが止まらなかった。「お前の想いも運んだよ」その言葉に嗚咽した。

あの日から2年、僕は被災地を見ていない、被災された方の声も聞いていない、けれども東の空に向かい祈ることは続けていこうと思っている。